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感染症情報・予防接種

感染症情報

神戸市の感染症の発生状況について、毎週、情報掲載しています。
この週報は速報性を重視しているので、患者数等は確定した値ではありません。今後の調査などの結果に応じて、若干の変更が生じることがありますが、ご了承ください。
感染症発生動向調査 週報(最新)

予防接種とはなんでしょうか?

私たちの周りにはウイルスや細菌といった微生物がたくさん存在します。これらの中にはヒトの体内に入って数を増やし(増殖といいます)ヒトの健康を脅かし病気を引き起こすものがあります。この病気のことを感染症と呼びます。感染症の中には治療法のないものも多く、重症化して生命を脅かすもの、なんとか助かっても後遺症を残すものがあります。病気にかからないのが一番いいのですが、かかっても軽くすむように、後遺症を残さないように前もって、ヒトの体の中に病原体に対する抵抗力をつけておこうとするものが予防接種です。予防接種の中には、ウイルスや細菌の一部や毒素を取り出して病原性をなくしながら接種者の体内に抵抗力(免疫原性)をつけようというものと、ウイルスの力を弱めて(弱毒化)軽く感染をさせて抵抗力をつけようとするものがあります。前者を不活化ワクチンといい、後者を生ワクチンといいます。

定期接種

予防接種法で定められた病気の予防接種のこと。感染症の発生や蔓延を防ぐ目的があります。国は「受けるように努めなければならない」という努力義務を課しているもので、公費負担があり、神戸市の場合無料で接種が可能です。ただし、定められた接種期間があり、期間外の場合は、原則有料になります。

任意接種

予防接種法に基づかない予防接種のことで個人が費用負担をすることが原則です。定期接種と任意接種の2種類に分かれているのは日本特有の制度です。「任意」と聞くと「接種する必要がない。」と思いそうですがそうではありません。法律上の区分に過ぎず予防の観点からはともに大切なものです。神戸市では任意ワクチンの中から行政措置予防接種を定めて市民の皆様への接種を推進しています。

勧奨予防接種

神戸市は独自の施策として勧奨予防接種という制度を昭和45 年に発足させました。国がまだ予防接種を集団接種で実施することを基本としているときに、他に先駆けて始めた個別接種(体質や家庭環境、病歴などをよく知っている かかりつけ医が接種を行う)で、①予防接種を医師の判断で個別に行う。②予防接種により不幸にして事故が発生した場合市が責任を持って被害者救済にあたる。というものです。任意接種の中にも神戸市民に必要と考えられるものは積極的に勧奨接種に含めるという方針でいます。

神戸市行政措置予防接種

神戸市では独自の政策として行政措置予防接種という制度を作っています。任意の予防接種のうち神戸市が指定する予防接種を市内「契約医療機関」で接種した場合は神戸市行政措置予防接種となり、神戸市の健康被害救済制度の対象となります。体質や家庭環境、病歴をよく知っている、かりつけ医が予防接種をすることでより安全な予防接種が可能となります。ぜひ、かかりつけの先生ご相談ください。

予防接種にいく前に

  1. 「予防接種と子どもの健康」の冊子を読んでください。 接種の必要性や副反応についてよく理解しましょう。わからないことは接種前に質問してください。
  2. 当日はお子さんの状態をよく確認し、家を出る前に体温をチェックしましょう。体調が悪いと思ったら無理をせずに、中止を考えてもいいでしょう。接種医に相談されることをお勧めします。
  3. お子さんの普段の状態を良くご存知の保護者の方の同伴をお願いします。
  4. 母子手帳・接種券つづりを忘れないようにしましょう。母子手帳は今までの接種記録の確認。今回の接種記録を記載するために必要なものです。

予防接種が受けられない人

  1. 明らかに発熱している人。通常37.5度以上をいいます。
  2. 重篤な急性疾患
  3. その日に受ける予防接種液に含まれる成分でアナフィラキシーを起こしたことがある。
    アナフィラキシーとは通常接種後30分以内に生じるアレルギー反応のことで、じんましんの他 嘔吐、咳、呼吸困難などが見られます。
    以前問題となった ゼラチンは接種液から除かれました。卵アレルギーの際の接種も安全であることが多いので接種医と相談してください。
  4. 麻疹、風疹の予防接種で、妊娠していることが明らかな人
  5. BCG接種の際、接種部位にけがやケロイドが認められる場合。
  6. その他 接種医が不適当と判断した場合。

現行の予防接種

定期接種

  1. ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ (四種混合・三種混合・二種混合)
  2. 麻疹・風疹  麻疹と風疹の混合(MR)または単抗原の接種も可
  3. 日本脳炎
  4. b型インフルエンザ菌
  5. 小児用肺炎球菌
  6. ヒトパピローマウイルス
  7. 結核(BCG)
  8. インフルエンザ(接種時点で65歳以上の高齢者)

任意接種(神戸市行政措置)

  1. インフルエンザ(6ヶ月以上65歳未満)
  2. 日本脳炎(定期接種対象者を除く)
  3. 破傷風
  4. 麻疹・風疹(定期接種以外対象者を除く)麻疹、風疹の単独ワクチンを含む
  5. おたふくかぜ
  6. 水痘 (定期接種対象者を除く)
  7. B型肝炎
  8. ロタウイルス
  9. 小児肺炎球菌(13価 5歳)
  10. 子宮頸がん予防 (定期接種対象を除く)
  11. 高齢者肺炎球菌 (定期接種対象者を除く 65歳以上で接種歴がない)

任意接種

  1. 高齢者肺炎球菌 (定期接種対象者を除く 65歳以上で接種歴がない)
  2. A型肝炎
  3. 狂犬病
  4. 髄膜炎菌
  5. 黄熱病
  6. ダニ媒介性脳炎

高齢者肺炎球菌ワクチンについて

平成28年4月1日から平成29年3月31日までは以下の方が対象となります。
1)

65歳となる方昭和26年4月2日生~昭和27年4月1日生
70歳となる方昭和21年4月2日生~昭和22年4月1日生
75歳となる方昭和16年4月2日生~昭和17年4月1日生
80歳となる方昭和11年4月2日生~昭和12年4月1日生
85歳となる方昭和6年4月2日生~昭和7年4月1日生
90歳となる方大正15年4月2日生~昭和2年4月1日生
95歳となる方大正10年4月2日生~大正11年4月1日生
100歳となる方大正5年4月2日生~大正6年4月1日生

2)
60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスのよる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方。

注意)
     
  1. 2)の要件で定期接種の対象となるのは、接種時点で60歳から64歳の方です。
  2. 定期接種となるのは1名1回限りです。5年後に再度対象になるものではありません。
  3. 高齢者肺炎球菌ワクチンとしては、プレベナー13も使用されますが、定期接種となるのはニューモバックスNPのみです。
  4. これまでに、任意あるいは神戸市独自の助成により高齢者肺炎球菌(ニューモバックスNP)の予防接種を打たれている方は定期接種の対象になりません。プレベナー13のみを受けている方は定期接種の対象となります。

接種のスケジュールの組み方

定期予防接種には標準接種期間が決められていますが、これは感染しやすい時期を考慮して決められたものです。病気などでこの期間が過ぎてしまっても長期間の接種可能期間が設定されています。また、長期療養者の場合も、回復後に接種できる制度があります。接種医に相談してください。

また、予防接種の数が増加し、また接種間隔も複雑になりました。標準接種期間内に接種を完了するためには一度に複数の予防接種を行うことも必要になっています(同時接種といいます)。
以下のインターネット上のサイトは有用な情報を提供してくれます。参考にしてください。